心を豊かにするワインの世界

ワインは情報量の高い飲み物。香り、味、ブドウ品種の特性、気候、文化、歴史、生産者の哲学…。どこまでも奥行きのある飲み物。だからこそ夢中になれる。心を豊かにする。ワインを理解するために、ワインを楽しむために、経験を積み重ねていく。

コノスル 赤ワイン飲み比べ レゼルバ ピノノワール

今年はとにかくコノスルを制覇する。ビシクレタとレゼルバを飲み比べ、最後に20バベルを飲み比べる予定。 ワインの消費量は、最初2週間に1本、続いて1週間に1本、最近は1週間に2本と順調に増えている。

このペースなら年内にコノスル制覇できそう。

今回はピノノワール。前回ビシクレタを飲んだので、それとの違いを考えながら飲んでいく。

ワイン情報

項目 説明
ワイン名 コノスル ピノノワール レゼルバ・エスペシャル ヴァレー・コレクション
Cono Sur Pinot Noir Reserva Especial Valley Collection
飲んだ日 2023/10/28
参考価格 \1393
購入価格 \1080
購入元 リカーBOSS 楽天市場店
品種 ピノノワール100%
タイプ
度数 14%
インポーター 株式会社スマイル
生産者 コノスル
生産地 チリ>サンアントニオ・ヴァレー
製法 樽で12ヶ月、ステンレススチールタンクで1ヶ月熟成

感想

赤ワインはレゼルバシリーズになるとコルク栓みたい。 コルクを抜くと、おおお!なんかクリームパンみたいな香り。

グラスに注いで、香りをとる。 チャーミング。香りは控えめで、華やか系。 そしてやはりかすかにクリームパンのような、甘くてかすかに香ばしくトーストしたようなな香りも感じる。

たぶん香り控えめ華やかな香りをワイン業界ではいちごやラズベリーなどのチャーミングな香り、というんだろうな。 実際にイチゴまんまの香りがするわけじゃなくて、香りの強さ的にいちごみたいだ、という例えだと自分は理解している。

赤ワインは果物の香りで例えられる。大まかにわけると、赤系果実、青系果実、黒系果実。赤系は酸味が豊で香りは控えめ、黒系はあまやかでほうじゅんなかおり。

赤系果実でよく例えられるのが、イチゴ・ラズベリーなど。黒系果実だと、カシス・チェリー・ブラックチェリー・ブラックベリーなど。ブラックチェリーってなに?って思うんだけど。

さて一口。…なるほどお。

まず、口当たりの良い酸。強くもなく弱くもなく、心地よい酸味が広がる。ピノノワールは酸を楽しむ品種だと思っているが、なるほどいいなこの酸味。

そして酸味をおいかけるようにぴりぴりした辛口が舌をシビラセ、タンニンの渋みが後味を整える。この渋み、ビシクレタシリーズとは性質が異なる。 レゼルバは渋みがまろやかなんだよねえ。たしかにしりしりした感じはあるんだけど、それ以上にまろやかで舌ざわりが良い。

そしてこの表現が適切かわからないけど消しゴムのような香りもしてきた。 消しゴムっていうとおいしくなさそうだけど、いやこれがおいしいんだよね。ちょっとだけゴム感があるんだけど、それがアクセントとなっているというか。

余韻も長い。爪痕を残していく。1000円ちょっとのワインでここまで余韻をしっかり楽しめるワインってすごいと思う。

飲んでいくと香りが強くなってきた。醸造由来の香りが前面に出てきた感。 グラスからあふれるようにちょっとゴムっぽい風味のある香り。 これたぶん樽熟成したことによる香りだよね。 複雑な香り。

ビシクレタのときに、なにか要素がひとつ足りない、飲み飽きるっていう感想を書いていた。 それは複雑性だったんだ。レゼルバは香りも味も複雑であつみがある。 がっつり樽熟成したことにより、あつみがでて引き締まった。 ビシクレタとはまったく別物だ。おいしい。

ううん、しみじみおいしいな。最初はインパクトそんなに強くないんだけど、飲んでいくと香りが開いてきて、しみじみおいしくなっていく。 最初から最後まで寄り添い続けるワインだった。

今日の食事

トマトサバパスタ。 これは軽めの赤ワインを飲むときによく作る定番メニューのひとつ。 鯖缶とトマト缶と醤油、それにニンニクを大き目にカットしたものを入れ、15分程度に込む。その煮込みソースをパスタに絡めて食べる。

失敗しようがなく、いつでも安定した味。パスタにトマトの酸味がからまってとてもおいしい。ごろごろはいっている鯖が食べ応えがあってよい。

これ、ピノノワールと相性良い。トマトの酸味とピノノワールの酸味が共鳴しておいしさをプラスしてくる。 鯖じゃなくて、鶏肉とか豚肉にしたらもっと相性良くなりそう。

デザートと赤ワイン

フランスでは甘いものを食べる習慣があるらしい。 バターのパン・チーズケーキ・ベリーケーキ・チョコなど。

ボルドー地方では卵黄を使ったカヌレ・ド・ボルドーというお菓子が有名だ。 ワインを濾過するときに、卵白を用いるので、卵黄が大量に余ってしまう。 それをお菓子作りメーカーに売っているらしく、ボルドーでは卵黄のお菓子が有名。

ちょっと一息、甘いものを食べながらワインを片手に。なんと優雅な時間なことよ!

フルーツを使ったデザートには、フルーティーな白ワインを。 バターを使ったお菓子には濃厚な白ワインを。 そしてチョコやコーヒーを使ったデザートは、赤ワインを。

ということで、今回抹茶プリンとピノノワールを合わせてみた。 なるほど、いいんじゃないかな。 甘いものと、酸っぱいものが交互にきて、それぞれが要素を打ち消しあっていったん口の中をすっきりさせてくれる。

評価

Aランク

圧倒的にビシクレタとの差を見せつけてくれた。 ピノノワールはレゼルバ1択。

この価格帯にしてスタイルがはっきりしていて完成度が非常いたかいと思う。

赤ワインは二日~三日かけて飲むんだけど、このワイン1日で飲んでしまった。飲み飽きない。

  • S:最高級な幸せ
  • A:とても満足
  • B:満足
  • C:やや満足
  • D:可もなく不可もなく
  • E:好みじゃない
  • F:劣化ワイン