心を豊かにするワインの世界

ワインは情報量の高い飲み物。香り、味、ブドウ品種の特性、気候、文化、歴史、生産者の哲学…。どこまでも奥行きのある飲み物。だからこそ夢中になれる。心を豊かにする。ワインを理解するために、ワインを楽しむために、経験を積み重ねていく。

パルメ ブリュット れゼる部

銘醸ワイン専門のCAVE de L NAOTAKAさんで購入した3本で10780円のワインセット。

ふだんは2万をこえる値段なんだけど、セール時は半額になるので用チェックだ。

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今回はその中にはいっていた定価7590円のシャンパーニュを飲んでいく。2週間前にもシャンパーニュを飲んだので、それとの違いも楽しみながら。

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ワイン情報

項目 説明
ワイン名 パルメ ブリュット レゼルブ
Palmer & Co. Brut Réserve
飲んだ日 2023/11/10
参考価格 \7590
購入価格 \3600
購入元 銘醸ワイン専門のCAVE de L NAOTAKA!(楽天)
品種 シャルドネ50%
ピノノワール40%
ピノムリエ10%
タイプ スパークリング
分類 酸の効いたエレガント系
度数 12%
インポーター 株式会社都光
生産者 パルメ
生産地 フランス>シャンパーニュ>モンターニュ・ド・ランス
製法 48か月熟成、リザーブワイン30%ブレンド

感想

シトラス。かんきつの芳香。高貴な感じ。 かぐわしい果実間も加わり、とても良い香り。

スワリングすると香りがぐっと広がり、醸造由来の香りや熟成由来の香りが広がる。 苦みを想起させるグレープフルーツのような香りに、香ばしいナッツのような香り。 いろいろな香りが混ざっていて楽しいな。

いろいろ香りの要素があるが、かんきつの酸の主張がつよく、あくまでもベースはレモン系。

味はやはり香りのイメージどおり酸が先行している。 クリアな酸が広がり、続いて舌をしびれさせるきめ細やかな炭酸。 泡はきめ細かくて、1000円スパークリングとは比べ物にならない緻密さ。 粒が細かい。炭酸強いけど泡が細かくてとけるようだ。

そしてパルメ ブリュット れゼる部の特徴だが、後味に苦みを感じる。 カカオのような、ナッツのような。奥行きのある苦み。 最初は酸味、余韻は苦みで引き締める。

後、舌の上で転がすと熟成由来の風味を感じ取れる。鼻にぬけるような熟成香。なんと表現するのが良いのか。 蜜のようにやや重たく、クリームのようになめらか。

このシャンパーニュ、今まで飲んできたシャンパーニュ(といってもこれが3本目だが)とは明らかに傾倒が異なる。 味が…変わってる。くせがある。 王道の味からは少し外れているような。 酸と苦みのハーモニー。好みがわかれそうなところだが、自分は好み。

3本シャンパーニュを飲んできたけど、どれも系統が異なっていて面白いな。

どれも記憶に残っている。シャンパーニュは記憶に深く刻み込まれるワインだ。

今回合わせた料理はふるさと納税で入手した佐賀牛をすき焼きにして。 ほどよい霜降り肉の甘味。その甘味をシャンパーニュの酸味が引き締める。 贅沢の極みだ。

生産者情報

生産者パルメの情報は、インポーターである株式会社都光のページに詳しく記載されている。

  • 1947年、「世界をあっと驚かすシャンパーニュブランドを作ろう」と、7人の若手生産者が集まって作られたメゾン。
  • 200ヘクタール以上のグラン・クリュ及びプルミエ・クリュを所有するCM(複数の農家がブドウを持ち寄りシャンパーニュを作る)。
  • パルメという名前は、第3級シャトーである「シャトー・パルメ」と名前が似て澱、シャトー・パルメから苦言を呈されたが、シャンパーニュ・パルメを吸数ケース送って飲んでもらったところ、その完成度の高さにシャトー・パルメのオーナーが納得し、シャンパーニュ・パルメを認めたとか。
  • パルメの哲学は時間。最低でも3年、ブリュットは4年、地下18mにあるセラーで熟成。パルメの規模が拡大しても、シャンパーニュの歴史・伝統を守るため、パルメの番人である4人が試飲して品質をコントロールしているとか。
  • シャンパーニュの生産では非常に珍しい、スペインのソレラ・システムを採用している。8か月ほど熟成したシャンパーニュを、ソレラ・システムのタンクに移し、つぎ足しては少量ブレンドに使っている。ソレラ・システムのリザーブワインは40年近く。パルメの哲学である時間の象徴だ。
  • パルメ ブリュット れゼる部は、2021年に開催された「シャンパーニュ&スパークリングワイン選手権」の、ノンヴィンテージ・ブリュット部門で世界1位に輝いた。
  • 生産者パルメは、米国のアルコール専門誌「ドリンクス・インターナショナル」で、」世界で最も称賛されるシャンパーニュ・ブランド」にて、シャンパーニュ生産者4500のうち23位に選出。

なかなかストーリーのある生産者のようだ。日本語でここまで充実しているってことは本当に有名な生産者みたいだね。 実績も本物だ。4500の生産者の中の23位はかなりすごい。

そんな有名生産者が作るフラッグシップワイン、パルメ ブリュット レゼルブの製法は次の通り。

シャルドネ50%、ピノノワール40%、ピノムニエ10%。48か月一定の温度が保たれたセラーで熟成。リザーブワイン(ソレラ・システムで40年近くつぎ足して貯蔵してきたワイン)を30%ブレンド

なるほど、あの独特の熟成香や苦みは、ブレンドされているリザーブワインによるものなんだろう。個性的だと思ったのはきっとソレラ・システムで長い年月をかけて積み重なった熟成によるもの。パルメの哲学である時間がなしえる技なんだろう。

やはりストーリーのある生産者、ストーリーのあるワインって面白いね。楽しい。これだからワインは面白い。何も考えず酔うためだけに流し込むアルコール(焼酎とか酎ハイとか)もいいけれど、ワインは本当にいろいろな楽しみ方をもたらしてくれる。

パルメ、公式サイトがあって、なんと日本語にも対応している。現地であるフランスゴはもちろん、英語・イタリアゴ・ドイツ語に対応しているようだ。そこに日本語があるのすごいな。

余談:パルメ運営のホテル

さて、ちなみに、パルメは宿泊施設も運営しているようだ。Le Domaine du Chalet The Suites Table d'Hôtesという高級ホテル。

225ユーロから。超円安でユーロ円は160円を超えてしまったので、36000円くらいから。

Breakfast included

The family suite “Les Marches du Temps” is on the second floor, accessible by a staircase.

Space: 50 m² 

Bedroom 1 : A large double bed 

Bedroom 2 : 2 single beds

Bathroom with tub 

ゆったりすごせるファミリースイート。ここでパルメのシャンパーニュとのフードペアリングを楽しめるレストランもあるようだ。 楽しそう。最高の宿泊経験になりそう。

評価

Sランク

価値観がかわってきて。5000円のランチいくより5000円のワインを家で飲んだほうが満足感が高いと。

よいワインは思い出に残る時間を提供する。そこにおいしい料理が加わればなおのこと。

佐賀牛のすき焼きとパルメ ブリュット レゼルブ。至福のひと時だった。

  • S:最高級な幸せ
  • A:とても満足
  • B:満足
  • C:やや満足
  • D:可もなく不可もなく
  • E:好みじゃない
  • F:劣化ワイン