心を豊かにするワインの世界

ワインは情報量の高い飲み物。香り、味、ブドウ品種の特性、気候、文化、歴史、生産者の哲学…。どこまでも奥行きのある飲み物。だからこそ夢中になれる。心を豊かにする。ワインを理解するために、ワインを楽しむために、経験を積み重ねていく。

定番シリーズ ジェイコブス・クリークの実力

コノスル・アルパカ・イエローテイル・フロンテラ・ジェイコブスクリーク・モンテス・フレシネ・ロバートモンダヴィ…。

サントリーやキリンなどの大手お酒が取り扱う定番シリーズ。一通り飲んでみたいって思うけど、いかんせん種類が多すぎる。

コノスルについてはほぼ制覇したけど。それ以外はまだほとんど飲めていない。飲もうと思えばいつでも飲める。逆に言うと、セールで今なら安くなっているからという理由で定番シリーズはどんどん後回しされがち。

今回、Amazonスマイルセールでジェイコブス・クリークのシャルドネがかなり安くなっていたので救済。

ワイン情報

項目 説明
ワイン名 ジェイコブス・クリーク シャルドネ
飲んだ日 2024/6/22
参考価格 ¥1100
購入価格 ¥698(Amazonスマイルセール)
購入元 Amazon
品種 シャルドネ
タイプ 辛口白
分類 魅惑のフルーツ系
度数 12%
インポーター ペルノ・リカール・ジャパン
生産者 ジェイコブス・クリーク
生産地 オーストラリア>南オーストラリア州

レモン、熟した桃、メロン、ほのかなオーク樽のフレーバーが感じられます。

ワインのみでお楽しみいただくのにも向いていますし、野菜・魚・鶏肉のグリルとも良く合います。

レモンや白い花を思わせる爽やかな香りに、トロピカルフルーツのふくらみのある甘い香りが感じられます。

感想

初日の印象は「まあ安ワインだよね」というどっちかというとネガティブな方向。

フルーティーで、甘味を伴ったふくよかな香り。

飲んでみると、しっかり辛口だ。ぴりっとした刺激があり、やわらかい酸とトロピカルフルーツらしい甘みのハーモニー。

なるほどね。暖かい地方だよって感じ。魅惑のフルーツ系。モモや熟したもしくは砂糖漬けにしたパイナップルのような印象。

全体的に甘味が強いため、ほぼジュース感覚でいける。ワイン初心者にもとっつきやすく無難においしいと感じてもらえると思う。

逆に言うと、王道の味でカジュアルジュースなので、ワイン飲みなれている人からすると物足りないし飽きる。

二日目の印象は初日とがらりと変わった。美味しくなった。二日目なかなかいける。

初日は甘味が突出していてジュースみたいだったけど、二日目は酸味が前面に出てきて、バランスがよくなった。甘すぎないから飲み疲れにくい。

それに、飲みこむときに引っかかるような舌ざわり、やや香ばしい感覚。オークチップで風味付けしてるのかな。オークフレーバーってことは。オークの風味けっこうしっかり出てきてる。

とにかく、甘味と酸味と若干の香ばしさがあり、低価格シャルドネとしてはもういうことないのでは。バランスよく多要素が感じられる。

安ワインの代表選手としてはコノスル・アルパカ・イエローテイル・ジェイコブスクリーク。個人的にはコノスルが頭ひとつとびぬけていると思っているが(思い出補正が多分に含まれているけど)、このジェイコブス・シャルドネも負けてない。

コノスルはステンレスオンリーで、シャープな酸タイプだとするなら、ジェイコブスクリークは温暖地域っぽいフルーティータイプ。好みは人によって違うけど、タイプが違うので差別化されていて気分によって飲み分けられる。ああ、またコノスル飲み比べしたいな。

ペアリング

1日目、無印の冷やして食べる チキンジンジャーカレー。これ、50種以上ある無印カレーの中でもトップクラスのおいしさ。夏にぴったり。生姜が効いていてさっぱりさわやかでスパイシーで病みつきになる。

ワインが甘いので、その甘味を打ち消してくれるパンチの利いた味わいはちょうどいい。甘味→スパイス感と口語に味の芳香性がかわるなかなか面白いペアリング。

二日絵、無印のフライパンで作るナン。粉と水とオリーブオイルをこねて、めん棒で伸ばして焼くだけ。ミニマリストの自分はめん棒なんて持ってないので、ニトリの取っ手がとれるフライパンの取っ手部分で伸ばしたw

マリアージュ成立。このワイン、アフターにフルーツの香りがしっかり残るので、ワインを飲んだ後にナンを食べると、まるでドライフルーツを練りこんだナンのように違和感なく調和。シンプルになんの風味付けもせずに焼いただけのナンが、フルーツを練りこんだワンランク上のスイーツパンに。

ワインが持つほんのり香ばしい風味は、焼き目がついた少しこげた部分と方向性が一致していて。シンプルなパンがワインと冗長していて。思わぬベストパートナーだった。

続いて、鳥胸肉のレモンソース。これ絶品だった。

鳥胸肉を塩・砂糖・胡椒で揉みこみ、小麦粉をまぶして玉ねぎ・ニンジンとともにグリル。砂糖・醤油・白ワイン・レモン果汁を煮立たせたソースに絡めていただく。

さっぱりと甘酸っぱく、かんきつの果皮のほろ苦さがあって。このソースを絡めればどんな食材も絶品。鳥胸肉はパルシステムのよねざわ鳥ムネを使用しているが、まるで鶏もも肉かと思うくらいふっくらしっとり柔らかくてジューシー。

もちろんワインとの相性は言うまでもなく。きりっとした白でもいけるし、今回のようにコクのあるオークフレーバーが感じられるものもベスト。レモンソースとの相乗効果で味に深みが出る。

評価

初日は微妙だなって思ったけど、二日目はまるで別人のようにおいしかった。

  • 絶対評価:2/10
  • 相対評価:Aランク
    • S:超コスパワイン!
    • A:定価以上の満足感
    • B:定価相応のクオリティ
    • C:少し割高
    • D:かなり割高、コスパ悪すぎ
    • E:好みじゃない
    • F:劣化ワイン


ジェイコブス・クリーク シャルドネ [ 白ワイン 辛口 オーストラリア 750ml ]